tsawada2の憂鬱IV

言うまでもなく月曜日は生き地獄のようなセミナーを終え、…いや、「終え」というのは不正確かもしれないね、それというのもあまりにトンチンカン(だったらしい)俺の説明に業を煮やした教官の方から『今日はもうやめにしませんか』と切り出されて 60 分で黒板を綺麗に消す羽目になっちまった訳で、要するに何も乗り越えられずに来週も俺の小腸大腸がストレスでキリキリ痛む未来だけが既定事項になっただけのことである。
…そんな週始めの俺のメランコリックな脳内を癒してくれる麗しのスウィート・アニメーション、『涼宮ハルヒの憂鬱』(深夜2:00〜)を帰宅後直ちにGコード予約した俺は、徹夜とセミナー室の閉鎖空間でのダメージを回復させるべくそのままベッドに倒れちまったらしい。何ぶん部屋の電気も付けっぱなし、服もろくに着替えないままだったので、眠りもイマイチ浅く、寝た時間の割に疲れが取れていない気がするが、それでもベッドの上で意識を失うことで、あの忌々しいセミナーの記憶も多少は柔らかく記録として整理され、そして薄められていくのだろうとは思っていた。
果たして、深夜2時ちょっと前に俺は目を覚ました。尿意もそうだが空腹で目が覚めたと言った方が適切かもしれない。俺は夕飯も食べないままベッドに倒れ込んでしまったものでね。こんな時間だが、何か食べないと二度寝も出来ない気分で、俺は台所に向かった。……やれやれ、まずは食器洗いから始めないと、どうしようもなさげだぞ。
簡単な食事を仕立てて箸を取ると、ちょうど2時を五分ほど回った頃か…すでにビデオデッキはジジジ…と微かな音を立てながら録画作業を黙々と遂行している。この際だからテレビを点けてリアルタイムでハルヒを鑑賞するという手もあったのだが、どういう気まぐれか、俺はテレビを点けることはしなかった。5分少々とは言え途中から見ることになるのを良しとしなかったのかもしれないし、あるいは食事をしながらハルヒを視るのが、いささか勿体ない気がしたのかもしれない。…いやまぁ、だからといって全裸で正座して鑑賞しようとまでは思わないがね。



ここまで辛抱強く読んでくれた方がいかほど存在するのか、現在の俺には知る由もないが、あらかじめそのような皆さんの貴重な時間を無駄にさせてしまったことはお詫びしておくべきだろう。ここは一つ、tsawada2の口からでまかせ、いや、頭からでまかせの垂れ流しディレクターズ・カット版ということで勘弁してやってほしい。こんな長文(しかも、さして中身がない)をなんとも微妙な語り口で書いてしまったのも、先ほどまで友人から借りたスニーカー文庫涼宮ハルヒの陰謀』を一気読みしていた副作用だ、と言われればなんとなく理由めいたものが皆さんにも浮かんでくるのではないだろうか。それは流行りのアニメをモチーフにしたコードネームを BathyScaphe につけて楽しむような、何かに影響されやすい俺の悪癖みたいなもんである。


そして熱しやすければいささか冷めやすくもある俺の心は、すでに長文の続きを書く気も失せ、どうやってこのまとまりのない話をまとめあげればいいのか悩むことしきりだ。どうせなら何がしかでも面白いオチが用意できれば良いのだが、大体、うまい終わり方なんてのは考え始めた時点でうまくないものにしかならないんだからな。


正直なところ、今日録画したテープをワクワクしながら再生したら、どういうわけか画面上部に「30分繰り下げて放送しています」なるテロップが挿入され、いつもとはずいぶん違う絵柄のそのアニメーションは明らかに、本来ハルヒの前に放送され、そしてビデオテープには存在するはずのない『いぬかみっ!』だったと、ただそれだけのことなのだが…。