スーパー前売りきっぷで道北訪問(一日目)

※このエントリは3月2日に追記されたものです。


さて、お出かけの思い出を簡単に記録しておこうと思います(続きが表示されていない場合は、「続きを読む」をクリックしてください)。

2月29日 札幌 830→稚内1328 2031D 特急スーパー宗谷1号


今回のお出かけの目的をもう一度まとめると、

といったところである。そこでまずスーパー宗谷で一気に稚内まで行こうというわけだ。


朝8時すぎに札幌駅に入り、まずホームで立ち食いそばを食べる(これは朝に札幌をJRで出発する際のtsawada2の儀式となっている)。8時16分、スーパー宗谷入線。この日は増結無し*1の4両編成(SE-202+SE-103)であった。


スーパー宗谷は9月にも乗車したが、そのときは名寄で下車している。札幌〜名寄間は所要2時間14分、いっぽう稚内までだと4時間58分。実に二倍以上かかる訳だね。結構長い乗車である。平日なのであまり団体客っぽい感じの人は見られなかったが、それでも何名か重装備の旅行客と思われる人々が乗り込み、中には途中駅に停車する度に、窓ごしに駅舎やホームに向かって「ピピッ、ピピッ、カシャッ」*2とデジカメしまくっている人もいた。ご苦労様なことである。



…といいつつ、私もなんとなく青い天井を写真に撮ってみたりした。この内装好きなんだ。


天塩川沿いの車窓は、川が雪と氷で覆われている箇所が多く、ただただ「真っ白」であった。夏や秋だとまた印象も異なってきそうだ。
抜海〜南稚内間では利尻富士が拝めないかと目を凝らしてみたが、残念ながら余り良くわからなかった……


13時28分、稚内駅に到着。ついに最北端の駅にやってきたのだ!

2月29日 稚内



スーパー宗谷が稚内駅に到着し、ドアが開いた途端、デジカメを手に持った青年/おじさん達がわらわらとホーム端・線路端に駆け出していく。私も完全に傍観者になりきれる資格など無く、ベストポジションでの記念撮影ラッシュの邪魔にならぬよう、やや遅れてホームの端へ。およそ5時間駆けてきたキハ261系の顔と、「日本最北端の駅」柱の写真を収める。そして、改札を通り、ついに稚内駅前をこの目で見ることができたのである。

昼食

稚内駅は写真でよく見るが、やはり自分で訪れてみると結構イメージが違うものだ。駅前は狭いというか、こじんまりと言うか、そんなイメージ。しかしこの日は快晴でおまけに気温も高く、実にさわやかな気分だ。
溶けかかった雪道をパシャパシャと歩きながら、早速昼食をとりに駅横のラーメン「たから屋」に入った*3。なんかテレビに出たそうで……私は見てないんですが、実家の母が「テレビで言ってたから行って食べてみたら!」と言っていたのだ。ラーメンは大好きなので異存はない。
塩ラーメンをいただきましたが、スープがどんぶりの淵ギリギリまで入っていて、すごい。つーか溢れてるし。もちろん、とても美味しかった。


お腹が満たされた所で、市内線のバスに乗ってノシャップ岬へ行く。本当は宗谷岬の方がインパクトがある気もしたのだが、遠いのと交通の便が悪いのと……ノシャップ岬は少しばかり地味だが、近いしバスの便が良いので訪れやすい。

ノシャップ岬

「ノシャップ」バス停で下車してきょろきょろする。どうも300mほど歩くと岬があるようだが、人っ子一人いない。飲食店や土産店も「冬期休業中」の張り紙がはためくばかりで、まったく観光スポットという雰囲気ではなかった。冬の平日にわざわざ来るような所じゃないのかね?
展望台が見えてきた!誰もいない!利尻島礼文島行きか?航行するフェリーの姿が唯一のアクセントだ。


しかしながら、観光客だらけで落ち着かないのもアレだし、かえって誰もいない方が岬らしくて良い気もする。一人海を見て、波と風の音、広い広い海の姿に感激する。道民なら海くらい珍しくないだろう、という声もあるかもしれないが、北海道育ちでも場所によって海が身近かどうかはまちまちである。帯広育ちの私には畑や山は珍しくないが、海はそんなに縁がないのだ*4

意外と暇…

いつまでも海を眺めて瞑想に耽るのも良い案だが、さすがに海辺は風も強いし、なまじ人気が無いのでなんとなく防犯上の不安もある。となりの市立ノシャップ寒流水族館を訪れてみることにした。


この水族館も……人がいない。客は誰もいない。時が止まってしまったかのようなボロボロの建物と相まって、なんともションボリした気分にさせられる。入場券売り場の女性職員もまったく無愛想で(というか最初窓口に人がいるのかどうかも分からないほど気配がなかった)、早くも400円の入館料を払ってここに入館すべきだったかどうか迷い始めることとなった。


おそらく予算不足だとか、オフシーズンの平日で盛り上がらんとか、いろいろ事情はあるだろうが、中身も残念なものであった。ていうか寒流水族館で「特集 金魚展」と銘打って金魚鉢を並べられてもピンと来ない…かつてサケ科学館で「世界のカエル展」を見せられたときに匹敵する違和感である。電気ウナギコーナーも、電流表示の機械が「機器調整中」の張り紙のもと死んでいる。

屋外では、シャーベット上に半分凍ったプールでアザラシどもが泳ぎ回っていた。飼育員が一人いたが、こちらに目もくれず、アザラシをただ見つめてばかりである。どうも嫌われているようだ……あと、ペンギン池は肝心のペンギンが一匹もいなかった。奥の部屋でくつろいでいたのだろうか?


ドクターフィッシュを体験できるよう、腕を突っ込める水槽があったので試してみたが、角質を食べてもらうどころか手を入れた瞬間サッ!とフィッシュ達が逃げてしまうという嫌われっぷりに、いよいよ残念な気分になり、早々に(というか、一通り見てもそんなに時間はかからないのだが)出口の回転ゲートをギィーッと回して退却することとした。ちなみに隣には青少年科学館もあるのだが、こちらもまったく人気というか、生気が感じられず、さすがにスルーする。

バスで稚内駅前に戻り、歩いて北防波堤ドームまで行ってすごいなぁと感心してから、駅に戻る。まだ15時30分くらいで、帰りのスーパー宗谷4号まで1時間以上あるのだが、別段行きたいスポットも無いので……待合室でまったり待つことにした。立ち食いそば屋のつゆの匂いが中々いい感じだが、昼食のラーメンを大盛りで食べたのでまだ満腹感があり、残念ながら立ち食いそばは食べなかった。いつかまた稚内を訪れることがあれば、是非。

2月29日 稚内1651→旭川2028 2034D 特急スーパー宗谷4号

16時26分、スーパー宗谷4号入線。1号の折り返しなのでさっきと同じ4両編成(SE-202+SE-103)である。しかも指定券に記載された乗車車両も同じ。席番も二つ違うだけだ。これから旭川まで引き返す。


発車する頃にはもう日が暮れかかっており、南稚内〜抜海間では沈む夕日がとても奇麗であった。利尻富士なのかただの利尻島シルエットなのかよくわからんが、遠くには山っぽいものも見える。念願の稚内訪問を果たし、良い思い出となった。


すぐに景色は真っ暗となり、景色は楽しめないし(長時間乗車で)お尻も痛くなりかけてきたが、客室乗務員に名寄積み込みの駅弁「ニシン・カズノコ弁当」を予約し、これを夕食とする。名寄の駅弁屋さんは頑張っているのが伝わってきてとても好感が持てるのだが、このニシン・カズノコ弁当も素晴らしい味であった。名寄には19時35分到着なのだが、弁当は19時頃調製したようで、まだご飯が温かいのも嬉しい。これを食べて、疲れかけていた体もリフレッシュできた。名寄からはスーパー宗谷も130km/h 運転モードで、がぜん高速に走り出すしね。



7分ほど遅れて(どこで遅れたのかよくわからなかったが)、旭川駅に到着。駅近くのビジネスホテルにチェックインして、一日目の日程は終了した。
明日は朝から富良野線留萌本線を乗り潰す。金曜ロードショーを見て、さっさと寝よう。

(二日目の記録は、また後で書くd:id:tsawada2:20080301 を参照

*1:あらかじめ宗谷北線営業所の「特急増結情報」ページで分かっていたことなのだが

*2:この動作音はたぶん FinePix

*3:写真はありません

*4:広尾とか襟裳岬は子供の頃行ったが